今猟期は、会員の多くが山に慣れ、猟場の特徴も把握し自信を持ってタツに立たれたようで、多くの猪を駆除する事が出来ました。
解禁当初は、鹿が多く今までは考えられない場所まで生息範囲を広げているのには驚かされました。当然猪の寝場とも重なることになり、犬をかければ、鹿に邪魔される状態が終猟まで続きました。改めて鹿の旺盛な繁殖力には、驚かされました。
このような事から、以前にも申し上げましたが、猪の農作物に対する被害も甚大であることは言うまでも無いのですが、山を歩いていると青木の葉までも、ことごとく摘んで食べてしまう鹿による作物の被害、取り分け長い年月をかけて行う林業に対する被害は莫大なものがあると思います。
近年狩猟にかかわる法律が改正され各都道府県の判断で狩猟期間並びに狩猟の対象を決めることが出来るようになりましたことは、地域において動植物がバランスよく生息するためには非常に良いことだと思います。我々会員も自然を愛する一人として、生態系の調和を考え行動することが大切だと思います。
今猟期も当会から猟隊に参加させて頂いた6名の方は、皆さん猪と十分に相対する事が出来ましたが、私を含め悔いを残された方が多いのは、会長が常々申されるように、猪猟の難しさ、奥の深さを物語るものではないでしょうか。
上野の会員のみならず、猟隊の方は、非猟期中も足腰の鍛錬、射撃と猟期に向け色々努力をされておられるのですが、猪のほうも学習を怠っていないようでなかなか思うような結果が得られないのが現状です。因みに、今猟期当会員が射獲しました猪は、10頭で猟隊全体では49頭になります。中でも圧巻だったのは、勢子長のH.S氏が立ち木の間70M先、45貫の大猪を射獲したことです。地元の方でも今までにこれほどの大物は見たことが無いとのこと、正に大金星、一つ残念なのは、私が所用でこの場に立ち会えなかったと言うことです、言うまでも無く夕食は、勢子長を囲んで盛り上がったそうです。
我々猟隊に参加させて頂いております上野の会員は、会長、親方をはじめ、隊員のご指導のお陰を持ちまして有意義な猟を行うことが出来大変感謝しております。今後も、後進の方々のお役に立てるように微力ではありますが努力してまいりたいと思います。
今年度の大物猟は会長始め、親方、勢子長、地元の方々の適切な判断、御指導のもと無事故で終猟出来ましたことに感謝致します。
右、今猟期勢子長が射獲した45貫 左、前猟期射獲した35貫 |
農作物に甚大な被害を及ぼす猪 |
※外見上は目立たない牙ですが、成長したオスの牙はご覧の通りです。努々油断の無いように。